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炭化ケイ素の性質について知ろう!

炭化ケイ素(Silicon carbide, SiC)とは、炭素(C)とケイ素(Si)が1:1で結合した共有結合性
の化合物のことをいい、工業用の場合は黒色が一般的となっています。清浄な製造工程にな
るほど色が薄くなっていきますが、本来、純粋な炭化ケイ素は、無色透明です。

 

自然界では、ほとんど存在しておらず、地球上では隕石から僅かに確認されているのみです。
炭化ケイ素は、高硬度や熱伝導率と熱膨張率、耐酸化性、耐熱性、耐摩耗性、摺動性、
電気的性質など、さまざまな面でも優れた特徴があり、ダイヤモンドの結晶構造にもよく似た性
質を持っています。硬さは、最も硬い素材とされるダイヤモンドが15、炭化ホウ素14、炭化ケ
イ素13、と世界でも3番目に硬い素材であると言われており、圧縮による変形を受けにくいと
いう優れた特徴が多数あり、耐摩耗性も非常に高いため、摺動部品にもよく用いられている素材です。

 

とくに耐熱性としては、空気中で約1500℃〜1600℃までの高温の中でも安定を保つことがで
きるうえに、熱衝撃にも強く、化学的安定性も非常に優れているため、多くの耐熱部品としても使
用されています。空気中において、およそ700℃〜800℃以上で酸化が始まりますが、表面に
できる酸化皮膜SiO2が内部への酸化進行を抑制するため、耐酸化性も持っています。

 

熱伝導率も非常に高く、金属にも似たような熱を伝えやすい性質があるため、他の半導体の
基盤部材としても利用されています。化学的に安定しているため、耐薬品性も強く、酸や
アルカリにも侵されにくいという性質もあり、さらに、電気的には半導体であり、シリコンと比較
した場合にもバンドギャップが大きいため、高温や高線量の環境においても、利用できる半導体
として多くの役割を担っている素材です。このように、メリットを挙げればキリがない炭化ケイ素
(Silicon carbide, SiC)は、今後もさまざまな分野での活躍が、期待できるといわれています。

炭化ケイ素の性質について知ろう!記事一覧

炭化ケイ素の結晶構造について

炭化ケイ素(シリコンカーバイド、SiC)は、炭素原子のみの共有結合によって成るダイヤモンドやケイ素原子のみから成るシリコン結晶の正四面体構造とよく似た結晶構造ですが、ダイヤモンドやシリコン結晶と異なる点は炭素原子とケイ素原子が1対1で交互に配列していることです。すなわち、炭素原子と隣り合う格子は全て...

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炭化ケイ素の熱伝導性について

炭化ケイ素の結晶構造はダイヤモンドと同じ四面体構造で結晶中の原子はお互いに共有結合で結ばれているので結晶を構成している原子が熱を受け取りやすく、かつ放熱しやすいという性質があり、セラミック材料の中でも熱伝導性が高い材料のひとつです。熱伝導性が最も高い材料はダイヤモンドですが人造ダイヤは非常に高価で大...

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炭化ケイ素の耐薬品性について

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炭化ケイ素の特徴とは?

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炭化ケイ素の短所とは

炭化ケイ素は優れた素材であり、その特長を生かしてすでにいろいろなところで応用されていますが、短所もあります。その短所を一言で言えば、技術がまだ開発途上にあることだと言えるでしょう。具体的には、通電時の抵抗が増加する現象などが観察されています。これによって発熱が起こり、それが機器の寿命を短くする原因に...

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