最先端研究

次世代パワー半導体、勝ち残るメーカーの特徴

炭化ケイ素を実用化して製品化するメーカーが今後生き残ることができるのかどうかは、
製品としてどれだけ完成度の高いものを低価格で提供できるのかどうかにかかっていると言
えるでしょう。現在のところ、ウエハーの作成技術や素子の開発、あるいはシステムの開発な
どの部分について、一通りの技術はすでに完成していると行っても言い過ぎではありません。

 

しかしながら、結晶を作るという技術において、歩留まりを100%にすることは無理だと考えら
れます。現在のところ、歩留まりはまだ引く状態だと言わざるを得ないでしょう。また、炭化ケイ
素の技術はまだ新しい技術であることから、シリコンウエハーのように過去のデータがそろってい
るわけではありません。そのため、歩留まりをどこまで高めることができるのかも、現時点では分
かっていないのです。80%の歩留まりを維持できればコスト面でも落ち着いてくると言えるでしょう。

 

では、具体的にはどのような技術が必要になってくるのかというと、まず欠陥の密度を下げる技術
が必要となります。欠陥が全くないものを作るのはほぼ無理だと言わざるを得ないでしょう。しか
し、その欠陥の密度が行っていいかであれば無駄をなくすことができ、そのためにコストを抑える
ことができます。また、欠陥のある結晶があったとしても、それがすぐに不具合につながらなくする
ような技術の開発も求められています。

 

最終的には低コストで大量生産をすることでメーカーは生き残っていくことができるのですが、
そのためには基本的な技術よりも、生産過程での技術の開発が必要となってきます。現在の
ところは、従来のものと比較すると、コスト面で3倍以上の開きがありますが、それを1倍強くらい
までに抑えることができれば、従来のものに置き換わっていく可能性が高くなると予想されていま
す。炭化ケイ素のコストをそこまで抑えられるメーカーが今後は勝ち残っていくと考えられるのです。